内観体験記

 今回、内観を受け様と思ったのは妻への自分の態度や直ぐにイライラしたり反対にクヨクヨする態度を改善したくて来ました。

 内観については妻との関係の問題を相談した友人からの紹介で受けました。友人自身も御両親との不仲やその他の問題があり、内観を受けたそうです。

 内観したことで10年以上口もきかなかったくらい不仲だったお父様とも普通に話ができ、今は仲良くされていると聞き、自分も受けてみようと思い、来ました。

 私自身の内観の一番の目的はすぐにイライラして人に当たりちらす自分を変えて、妻との夫婦問題を解決したかったからです。

 ただその思いが強かったため内観中に妻との今後の事やその他の生活の事などを考えてしまい、内観に集中できなかったこともあります。「お世話になった事」「して返した事」「ご迷惑をかけた事」の三つを考えていても、どうしても思い出す事ができなかったり、思い出す事ができても自分自身でも本当にそれが「お世話になった事」かと思ってしまう様な、うすっぺら事だったりしました。

 しかし内観を続けて行く中「して返した事」があまりにも少なく、それと反対で「ご迷惑をかけた事」が多いのに気がついた時に、ひどく自分が重くなりました。

 この気分の重さが今まで自分がやってきた身勝手な行いの重さかと思い、内観を終えたらこんな重い気分のまま帰らなくてはならないのかと思い、さらに気分が重くなりました。

 その後も内観を続けていて自分の中に今までやってきていた様な自分勝手な行いを改めよう、もっと前向きに物事を考えてみようと、今までは自分の中の問題に気づく事すらできていなかったので、この様に考える事がなかったのですが、今回初めてこの様に考える事ができました。この様に考えられたことで最初、内観で感じた自分の気持ちの重苦しい感じはゼロになったとは言えませんが、随分と楽になりました。

 内観して自分が気づいた事を実際に今後の生活の中でやって行けるかどうかは今の自分にはまだよくわかりません。

 日常の生活の中でも内観する事によって今の自分の気の迷いも晴れ、内観で気づいた事を日々の生活の中で行い、穏やかな気持ちで、人に接する事ができ、気持ち良く生活する事ができるのでしょうか。

 まだまだ自分には気づく事ができていない事が多い様に感じました。

*内観体験記は、ご本人にホームページでの掲載をご了解いただき、ある程度年数が経ったものです。未成年の方には保護者にもご了解をいただいております。内容は匿名性を保てるようにプライベートな部分は修正させていただいておりますのでご了承下さい。